【『賢い子・伸びる子どもに』 子育て術 第9回目】

 梅雨を迎え蒸し暑さを感じる季節になってきました。

 毎年6月は食育推進基本計画において「食育月間」として定められているので、
全国で食育推進活動が積極的に行われます。
食育推進で取り上げるテーマのひとつに朝食の欠食を是正する項目があります。

 文部科学省の「平成20年度全国学力・学習状況調査」や
「平成18年度体力・運動能力調査報告書」によると、
毎日朝食を食べる子どもは学力調査の平均正答率が高い傾向にある、
また基礎的運動能力も高い傾向が示されています。

 朝食を欠食すると、脳のエネルギー源となるブドウ糖が供給されないために、
午前中は脳と身体が充分に機能出来ないため、集中力がなくなったり、
栄養素不足のために心身の不調をおこしたりします。
朝起きて脳を活発に働かせるために一番必要な栄養素はブドウ糖になります。
ブドウ糖は糖質の仲間で広い意味での炭水化物です。

 炭水化物には、ご飯・パン・うどんなどがあります。
これらを食べて効率よく消化吸収するにはビタミンB1が必要不可欠です。

 ビタミンB1を多く含む食品には、豚肉・うなぎ・豆類・胚芽米・ごま・ひらたけ・・・などがあります。
ご飯(主食)をしっかり食べて、ビタミンB1を含んだ
おかず(主菜や副菜)を食べると脳がしっかりと働いてくれます。
もちろん栄養素はこれだけではありませんから、各種食材を組み合わせバランスの良い朝食を
子どもたちに毎日食べてもらえると、これからの暑さにも頑張ることが出来るでしょう。



<資料提供: 関西福祉科学大学 健康福祉学部 准教授 澤田崇子先生>